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CULTURE

わすか"5名"で全社の研修を内製化—人材育成の要、教育研修部を取材しました

ノバレーゼには、社内の教育研修を一手に担う教育研修部という部署があります。さまざまなキャリアと経験を有するスタッフが集い、現在はフルリモートで約90種類もの研修プログラムを実施しています。

現在5名が在籍する教育研修部から、3名のスタッフが『ノバログ』に登場。ノバレーゼが強みとする人材は、どのような研修プログラムによってより成長を遂げているのか。それらの仕組みはなぜ生まれたのか。そして、今後の展望の展望とは。さまざまなテーマについて、インタビューしました。

この記事に登場するスタッフ
M.Aさん(2009年新卒入社)

入社後、ウエディングプランナーとして配属。活躍の功績が認められ、数々の役職に抜擢される。2017年に教育研修部へマネージャーとして異動。入社から現在までの間に、社内アワード3冠という輝かしい経歴を持つ。
K.Yさん(2019年中途入社)

化粧品会社および人材派遣会社の営業、他社ブライダル企業でのウエディングプランナーという多様なキャリアを経て、ノバレーゼへ中途入社。2020年度に開催された『Nコン(※)』では、年間第1位を獲得。
Nコンとは

ノバレーゼで過ごした1年間を振り返り、自身の心に湧き上がった新しい気持ちや熱い想い、経験を、共に働く仲間と共有することを目的とし、全社で開催されるイベント。

B.Nさん(2011年新卒入社)

入社後、ウエディングプランナーとして配属。その後、業務・接客のスキルやクオリティの高さが評価され、専門職「プロフェッショナル」に抜擢。結婚・出産を経て、2021年から教育研修部の一員として復職。

″ノバレーゼ流″社内研修のポイント

―社内研修の全体的な構造についてお聞かせください。

M.Aさん:新卒・中途ともに入社研修を実施しています。その後は、各等級に合わせた階層別研修を行っています。等級別に定義・言語化された、会社が求める人物像に近づくためのアプローチを、研修部がサポートできるようにカリキュラムを作成しています。職種別研修も会社としては実施していますが、職種ごとにスタッフのみなさまが中心になって実施しているので、私たちは時折サポート役として介入させてもらっています。

―ノバレーゼの研修における強みや独自性のあるポイントをお聞かせください。また、なぜそうしているのか理由も教えてください。

M.Aさん:研修プログラムをすべて内製化し、社内の講師がすべての講義を行っていることです。一般的な研修は、社員のビジネススキルを高めることが目的とされている会社が多いなか、ノバレーゼではビジネススキルを高めることに加え、人としての成長、企業理念を学べる時間であることも重要視して研修を行っています。それらをしっかり学んでいただくために、社内で実施する研修は内製化をしています。リアルな会社の課題、スタッフの状況や思考、世のなかのできごとをケーススタディとして扱うことができるからです。それらは、社外に委託する研修にはできないことです。

―具体的には、どのように研修を進めていくのですか?

M.Aさん:一般的な研修よりも、講師が話す時間は少ないことも特徴です。カリキュラムのテーマに対して、「なぜ」を問いながら、受講者が自分たちで考えることを大切にしています。1回の講義で平均15回ほど、グループディスカッションを取り入れているのもそのためです。一人ひとりのスタッフが主体性を持ち、自ら考え行動できるように、その意識を私たちが掻き立てるようなワークを多く設けています。

―階層別研修が基礎とのことですが、ほかにも特徴的な研修があれば教えてください。

M.Aさん:ノバレーゼには、マイスター研修というプログラムがあります。長年、ノバレーゼを支えてくれているスタッフのなかで、ここ数年間は研修の機会を提供できていなかったスタッフがいました。そのスタッフに向けて、新しく研修プログラムを作成することになったんです。マイスター(Meister)という言葉には、「匠」という意味があります。ノバレーゼの「匠」である素晴らしいスタッフのための研修であることを示しています。また、私たちはマイスター(My star)という意味でも捉えており、この研修を受講するスタッフが、これからもノバレーゼで輝き続ける存在であって欲しいという願いも込めて、マイスター研修と名付けました。

―マイスター研修で工夫されたポイントはどういった内容ですか?

M.Aさん:ノバレーゼで長く働いてくださっているからこそ、改めて私たちのスピリットやノバレーゼで働いている意味を思い起こしていただけるようなカリキュラムにしました。受講生のノバレーゼライフを振り返ったワークでは、職種や部署を超えて盛り上がりました。この時間から、何を後輩たちに伝え、自分たちがどう体現していくかを再確認する場になりました。ノバレーゼとしては初めて、アサーティブコミュニケーション(※)を学ぶワークなども導入しましたね。

アサーティブコミュニケーションとは

自分の意見を飲み込むことで我慢をしたり、一方的に自分の主張を押し通したりせずに、相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えるコミュニケーション手法。

―2021年から、エリアや等級に関係なく希望者が参加できるオンラインセミナー『will』の取り組みがスタートしました。この企画についても詳しく教えてください。

K.Yさん:最初は、私が前職で「仕事の効率化」というテーマで2~3時間、ママさんスタッフ向けの研修を受けたことが面白かったというエピソードを、部内で話したことがきっかけでしたね。

M.Aさん:ほかにも、「研修制度が整いすぎている」という課題があったんです。そこで、会社が与える機会だけではない学びの場があってもいいのではないかという話が出ました。自ら手を挙げれば参加でき、社員であれば誰でも受けられるスタイルでいいのではと。初回の「仕事の整理術」というカリキュラムを『will』で実施したのは、起案されてから1~2ヵ月後のことでした。そのスピード感は早かったですね。

eラーニングをシステムとして積極的に取り入れている企業はたくさんあると思いますが、『will』のようにリアルタイムで誰でも受講できる研修のスタイルは珍しいかもしれません。当初、外部の方々に「研修内容の組み立て方が難しいですね」と言われました。誰に向けて、どんなカリキュラムで実施するのかという意味だったのですが、ノバレーゼのスタッフは同じマインドを持っているので、すでに入社1年目のスタッフから管理職層まで幅広いスタッフが自らの意志で参加し、学びの機会になっています。

―なぜ『will』という名称にしたのですか?

M.Aさん:willという英単語には、「意志」という意味があります。ノバレーゼの仲間たちは、誰もが意志と目的を持ってノバレーゼというフィールドに集まっています。 向上心あるスタッフの意欲に応えるための研修として、セミナーを配信していきたいという想いから、『will』と名付けました。 

研修も「楽しむ」!スタッフと創り上げるショーのような時間

―実際に研修を実施・運営する際に大切にしていること、心掛けていることはありますか?

M.Aさん:カリキュラムを作成する段階から、必ずユーモアを取り入れるようにしています。書店などで販売されている本から抜き取ったカリキュラムを使用しても研修自体は成立すると思いますが、「研修で学んだことをどのようにノバレーゼのスタッフが自分の仕事に活かすことができるだろう」「ノバレーゼのスタッフの心をくすぶる言い回しは何だろう」と考えて一つひとつ資料を作っています。まさに、ノバレーゼならではの楽しむ文化が表れていますね。

K.Yさん:私は、WEB研修であっても受講者の表情を見ることを心がけています。こちらが話しているタイミングであっても、どんな表情でスタッフが講義を聞いているのかを見て、双方向にコミュニケーションを取っている感覚になることを大切にしています。

そして、自分自身が楽しむことです。こちらが楽しめていないのに、スタッフを楽しませることなんてできない。だからこそ、研修の時間をまるでショーのように、受講しているスタッフと一緒に創り上げる。自分もその一員だと思って、心から楽しむように心がけています。

―研修を楽しむという感覚は、一般的なイメージとは真逆のように感じます。

K.Yさん:講師側から一方的に提供するだけの時間ではない、ノバレーゼの研修の良さがあるからです。受講しているスタッフの反応に対して、こちらが言葉を返す。その双方向のコミュニケーションが楽しいと感じているからだと思います。

「研修って本当にナマモノですよね」と、研修後に部内で話すのですが、ある期間で同じカリキュラムの研修を複数日程実施しても、中身はまったく違うんです。ディスカッションの盛り上がり方や、研修に対するスタッフの熱量の度合いなど、「これでいいのかな?」と悩むこともあります。その臨場感こそ、この仕事の奥深さを感じますね。

さらなる高みへ、教育研修部のキャリアを決断した理由

―それぞれ異なるキャリアをお持ちですが、なぜ教育研修部への異動を決断されたのですか?

K.Yさん:転職活動時、ノバレーゼの求人には『アシスタントプランナー』という営業事務の職種で応募していました。当時、同時期にいまの教育研修部の求人も出ていて、ノバレーゼ側からオファーを受けたことがきっかけです。前職の経験から、働く人を支えたり、働くことは楽しいというメッセージをさまざまな人に伝えられる存在になりたいと思っていました。世のなか全体を見ていると「仕事=しんどい」という感覚を持っている人が多いなかで、ノバレーゼは外から見る限りでも仕事を楽しむことをポジティブに捉えていると感じたんですよね。

B.Nさん:合計で3年間、産休・育休でお休みをしました。いざ復帰となった際に、教育研修部という配属先を提案していただけることは予想もしていませんでした。でも、自分がウエディングプランナーとして研修を受ける側だった頃、研修に参加する度に元気をもらったりパワーをもらったり、やる気にさせてもらえてきました。そのような教育研修部の仕事には、もともと純粋に興味がありました。

教育研修部の先輩方はとてもキラキラしていて、軸のぶれない絶対的な存在だという印象がありました。自分はまだまだそのような立場ではないと思っていますが、その高みにチャレンジしたいと思ったことは、大きな理由の一つです。異動のご提案をいただいた時は素直にうれしかったです。昔からイエスマンなので、その場で「やります!」と即答しました。(笑) この年齢になっても、挑戦できる環境を与えてもらえたノバレーゼには感謝しています。

M.Aさん:私にとって、この機会がチャレンジになると感じたからです。現在の上司(教育研修部長)が産休に入ることが決まっていて、教育研修部の人員にもう1名欲しいというタイミングでご提案いただきました。過去にも挑戦の機会をいただいたタイミングでは、必ず私の成長を信じてくれている方々からの信頼があったと感じています。その気持ちに応えたいと思ったんです。ウエディングプランナー時代に『エキスパート』という役職をいただき、全国を臨店しながら勉強会を実施していた際、現在の上司が私の姿を見に来てくださっていました。そこで、「いまの仕事も、教育研修部での仕事も、内容は違えどノバレーゼのスピリットを伝えるという点では一緒」だと言っていただいたんです。そこで、研修の仕事が自分のこれまでの経験とも繋がっていることに気付きました。私もオファーはその場で即決でした。(笑)

―教育研修部での経験で気付いたことや学んだことを教えてください。

M.Aさん:研修の仕事は、結婚式に携わる仕事とも似ていると感じます。結婚式当日のために些細な部分にまで徹底的にこだわりながら、一つひとつ積み上げていくイメージですね。投影する資料、使う言葉のチョイス、文字のフォントや色など、すごく些細な小さなことにまで、受講するスタッフが目にするものすべてにこだわりが詰まっています。

「なぜそうするのか」「なぜこれが大切なのか」という意味がそれらには必ずあり、私の大好きな結婚式の仕事とも繋がっています。目の前にいるのがお客様なのかスタッフなのかという違いだけで、目の前の人の大切な時間を預かっている意識で仕事をしています。突き詰めることに、一切妥協はしません。

また、ライブで発信する言葉にこそ力が宿ることを学びました。台本通りの言葉では、決して相手に想いは伝わりません。自分の感性で感じたことや言いたいことを言葉にして伝えることができれば、オンラインでも直接会っていても必ず相手の心に届くことを学びました。

B.Nさん:プランナー時代も、お客様に対してこだわりを持って仕事に取り組んでいましたが、自分が発する言葉ひとつにこだわる意識の高さは、教育研修部に来て身に付いたことでした。「この言葉を伝えたら相手はどう思うのか」「別の言葉であればどうか」という視点を持つことで、アウトプットする内容に深みが出てきたことをとても実感しています。

K.Yさん:いままで以上に前向きな表現にこだわるようになりました。私がそうすることで、スタッフがハッピーになるのも感じますし、前向きに言われると「もっとがんばろう!」と、受講するスタッフの活力に繋がるのではないかと考えています。

私は以前、他企業で勤めていた際に、ノバレーゼとはまったく違ったスタイルの研修も受けてきました。だからこそノバレーゼの研修カリキュラムには、伸びしろを感じることもあります。ただし、ノバレーゼだからこそ大切にしなければいけないポイントからはブレないように、どう進化して(させて)いけばいいのかを考えていきたいです。

研修の枠を超え、自らも挑戦し続ける

―今後の展望やビジョン、挑戦していきたいことがあれば教えてください。

K.Yさん:ノバレーゼという大きなフィールドを使って、常に挑戦をしていきたいですね。個人的には、さまざまな人のキャリアのサポートをしたいと考えているので、まずは気軽に学べる『will』の研修プログラムを発展させていきたいです。全国のノバレーゼスタッフがより成長でき、この会社で働く意味を感じられる企画をしていきたいです。

M.Aさん:教育研修部という名前の部署ですが、研修の枠を超えていきたいです。私の根本にある、「誰かを応援したい」「誰かが輝くように働きかけたい」という想いを大切にして、チームが活性化するように行動していきます。その一環として、現在はコーチングの資格取得プログラムに取り組んでいますが、これから何年経っても何歳になっても、自分の枠を超えていく生き方をしたいです。

B.Nさん:教育研修部は、全国のスタッフと関わる機会のある立場です。結婚式の最前線で働くスタッフ一人ひとりの背中を押すことができる存在であるということを、改めて感じています。新卒で入社後、7年間ウエディングプランナーを務め、3年間の休暇を経て復職するという、若手のスタッフたちが歩むであろう未来のロールモデルとしても、ノバレーゼで挑戦する姿を背中で見せていきたいです。そして、自分の子どもたちにも「仕事をしているママが好き!」と言ってもらえるような、素敵な母親でありたいですね!