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新卒入社5年目で起業―若手社長が目指すビジョン

ノバレーゼには、複数のグループ子会社が存在します。そのうちの1社は、社内ベンチャー制度によって2019年1月に設立され、当時新卒入社5年目のスタッフが代表取締役に就任しました。その会社は、株式会社アンドユー。

今回は、株式会社アンドユー創業者/代表取締役社長の松田愛里さんに、事業を立ち上げた経緯から、現在4期目を迎えた経営者としての歩みに至るまで、詳しくインタビューしました。

この記事に登場するスタッフ
松田 愛里さん(2014年新卒入社)

株式会社ノバレーゼに新卒で入社。社長室に配属となり、広報・IR業務を主に担当。2018年、新規事業提案制度(通称:ノバレボ)において大賞を受賞し、翌年に株式会社アンドユーを設立。代表取締役社長に就任。

数ある選択肢からノバレーゼに入社した理由

―学生時代、どんな就職活動をしていましたか?

松田さん:この職に就きたいという明確なものはなかったのですが、漠然と自分の力がしっかり発揮できる環境や、私自身を頼りにしていただけるような仕事をしたいとは思っていました。そのため、コンサルティング系の企業を中心に自然と就職活動を進めていました。あきらかに自分の能力が売りになる仕事だったので、その点に魅力は感じていました。

―「自分の力を発揮したい」という想いには、どのような目的があったのでしょうか?

松田さん:さまざまありますが、仕事をすることの意味は、いかに自分自身が成長できるかだと考えています。成長することによって、誰かに影響を与えられる存在になったり、誰かに喜んでもらったりすることができる。だからこそ、自己成長なくして得られるものは無いと思っています。

―ブライダル業界、そしてノバレーゼとはどのような経緯やきっかけで出会いましたか?

松田さん:ある日、ノバレーゼの創業者である浅田剛治さんに関する記事をネットで見たんです。意図的に検索したわけではなく偶然見たものだったのですが、その記事のなかで「スタッフが幸せでなければ、お客様を幸せにすることはできない」という言葉がありました。仕事の真髄であろう部分にもかかわらず、普段耳にしない言葉。それを堂々とお話しされていることに興味を持ったことが、ノバレーゼを知ったきっかけです。その後、新卒採用の会社説明会に行きました。

―本当に偶然の出会いだったんですね!

松田さん:ブライダル業界はまったく見ていなかったので。(笑)それこそ事業内容というより、スタッフ一人ひとりのみなさんが魅力的だったんです。自分の言葉で本心で語っている、飾らないけどかっこいい大人たちの姿がとても印象的でした。

―最終的な決め手は?

松田さん:やはり「人」ですね。コンサルティング業界も最終面接や内定段階まで進んでいたため、たくさんの方々とお会いしましたが、自分自身を大切にしながら輝けることを考えている人は少なかったんです。クライアントのためにいかに尽くすか、そして利益をあげるかというポイントが重要視されるということを、当たり前のように面接で何度も言われました。

そんなことに違和感を持ちながらも選考に進んでいたのですが、ノバレーゼの面接ではそういった変な違和感は一切感じることがありませんでした。面接官が自身の本心で伝えてくださるというか、その人の魅力を感じられるような時間を過ごしていたので、ますます志望度は上がりました。

―初配属が社長室という稀なケースですが、その時のエピソードを教えてください。

松田さん:ノバレーゼに入社するに際し、職種配属に対する希望があったわけではないのですが、選考中にお会いしていた方の多くがウエディングプランナーを経験された先輩方だったので、漠然と「自分もウエディングプランナーになるのかな」と思っていました。そのため、最初に配属を聞いたときは驚きましたね。ただ、私を選んでいただいたということが素直にうれしかったです。何をするかよりも「誰と働くか」が重要な私にとって、いろんな知見を持つスペシャリストな先輩方と一緒に仕事ができるのはとてもプラスなことでした。

創業のきっかけは、自ら感じた日常の不便さや不満

―株式会社アンドユーのサービスについてお聞かせください。

松田さん:『ANDYOU DRESSING ROOM』というパーティドレスのレンタルシェアリングサービスを展開しています。ブライダル業界のトレンド感が、パーティドレスについてはまったく踏襲されていないことに気がつき、日本式のパーティシーンに違和感を感じたことがきっかけでスタートした事業です。型にはまらない、新しいスタイルの提案を強みとして、サービスを展開しています。

—新規事業提案制度『ノバレボ』から生まれた社内ベンチャーですが、なぜこの事業をやりたいと思ったのですか?

松田さん:広報業務を担当していたため、普段からブライダル業界全体を俯瞰的に見るように意識していました。そうすると、新郎新婦様向けのサービスは発展を遂げているはずなのに、一歩引いた視点で結婚式の現状を見たときになぜか「ダサい」と思ってしまう自分がいたのです。当時は私もまだ20代前半で結婚式の参列経験がなかったので、パーティドレスの存在にあまり意識が向いていなかったのですが、次第に自身が参列する機会も増え、参列する女性にはいろんな悩みが多いことに気づいたのです。

金銭面においては、交通費やご祝儀などの出費もあるなか、パーティドレスを購入する費用は少なからず負担を感じる人が多いはずです。しかし、その悩みを解消できるようなサービスが意外と少ないことを知りました。参列する方々が心からもっと結婚式を楽しめることができれば、業界の明るい未来に繋がっていくはずだと思いました。だからこそ、せっかくならノバレーゼグループで取り組むべきだと感じたんです。

―自身の体験したことがきっかけになっているんですね。

松田さん:私が感じる不便さや不満が、ブライダル業界のマイナスな側面を表している気がしていました。私の周囲にも、「友人たちに申し訳ないから結婚式は家族だけにする」という人も多いです。「申し訳ない」と思う理由は、「お金も時間もかかるから」なのです。それほどまでに、世のなかに結婚式の価値が届いていないことは、大きな問題だと感じています。だからこそ、自分の結婚式を挙げる前に参列経験をするタイミングで、いかに結婚式の価値を感じてもらえるかが重要だと思っています。その機会に、少しでも良い影響を与えたいですね。

―ノバレーゼグループとして取り組むことも、大きなポイントだったんですね。

松田さん:これまでもノバレーゼは結婚式に関わるさまざまなサービスを展開していますが、新郎新婦様向けのものが多く、それ以外の人たちに向けたサービスにはまだ着手できていない状況でした。でも結婚式全体をみてみれば、参列者の割合のほうが多いですし、ゲスト視点にたってサービスをもっと拡充していくべきだと思ったんです。優秀な人材が多く揃っているからこそ、もっとたくさんの人たちに向けたサービスの必要性を感じていました。

― 2018年の『ノバレボ』大賞受賞までに、何度も応募された事業案だと聞いています。どうして諦めずにチャレンジし続けられたのですか?

松田さん:トータルで5回チャレンジしました。(笑) 私自身が顧客ターゲットど真ん中の年代として、「絶対的な需要」を感じていたことが大きいですね。審査をする役員の先輩方とは、年齢のギャップも多少あるので伝わりづらい部分もあったはずです。ただ、そこはグッと押し切れると思ってました。挑戦し続けたその5年間でも、日本のパーティドレスシーンは変わらず「ダサい」ままだったので、やるしかないとずっと思っていました。落選しても、「え?何がダメなんですか?」というスタンスは変わらなかったですね。(笑)

経営者としての歩み、そのなかで気付いたこと

―4期目を迎えられ、創業から現在に至るまでの軌跡について教えてください。

松田さん:2019年に会社を設立し、そこから丸3ヵ月をかけてオープン準備をし、同年の4月からサービスをローンチしました。ありがたいことに多くのお客様にご利用いただき、ここからが勝負だと思っていた2期目に突入した矢先、コロナ禍の影響が広がり始めました。『ANDYOU DRESSING ROOM』のサービスは一過性の側面が強いので、結婚式やパーティに参列されないお客様にはまったく興味をお持ちいただけず、お客様が離れていってしまう状況が続いていました。

もともとプラス思考の私でも辛い時期でしたが、少しずつ状況が上向きになってきたここ数カ月はたくさんのお客様に再度ご予約をいただけていて、お客様にも『ANDYOU DRESSING ROOM』の魅力を訴求できていることを感じられました。返却時の箱の中にお手紙を添えてくださるお客様もいて、サービス・商品ともにご満足いただけていることを感じています。

私自身、「人」を強みとしているノバレーゼで、オンラインのみのサービスを立ち上げることに少し抵抗もありました。ある種、ノバレーゼのあり方に逆行する気もしていましたが、”全国どこにお住まいの方にも利用していただけるサービス”を目指していたのでオンラインのみで提供することは揺るぎませんでした。その代わり、人の温かみを感じていただけるECサービスであることを創業時から大切にしているので、その想いはご評価いただけているかと思います。

―そのような厳しい状況でも、何か発見や気づきとして得られたものはありましたか?

松田さん:結婚式という場は無くならないということを再確認できたのは、私にとって大きな気づきでした。大切な方々を招いて結婚式をしたいと、日程を延期してまで特別な一日を心待ちにしてくださっている新郎新婦様が、いまもたくさんいらっしゃいます。その事実によって、ブライダル業界全体も結婚式の価値を再確認できたのではないかと感じています。

―仕事に対するスタンスや考え方において、変化を感じた部分はありますか?

松田さん:広報室のメンバーの一員だった頃は、自分の守備範囲がある程度決まっていました。スポーツで例えると、各ポジションの選手がそれぞれで役割を果たして、チームとして機能していくようなイメージです。それが経営者となると、すべてを自分がやるイメージですね。全体を見る存在として学びを深めなければいけませんし、アウトプットもしなければいけません。だからこそ、成長を実感できています。私がアンドユーに育ててもらっている感覚ですね。同じような経験をたくさんのノバレーゼスタッフにしてもらいたいと思っています。

アンドユーは「あなたとともに」あり続ける

松田さん:まだまだ経営者と言っていただくには未熟で名ばかりの存在ですが、一つひとつの言動に気を配ることが多くなったり、楽しいことと苦しいことを3分間隔ぐらいで感じていると、「自分は経営者なんだ」と実感します。でも、苦しさを感じている時ほど自分が前に進めている証拠なので、その感覚はとても大事にしています。

これからも、アンドユーは「お客様とともにある」サービスを提供していきます。結婚式の空間が、新郎新婦様だけでなく、家族やゲストなど大切な人がいてはじめて成り立つように、アンドユーという会社も「あなたとともに」という想いを込めてつけた社名なので、常に私も誰かとともにあることを大切にしています。

―最後に、アンドユーとご自身の将来のビジョンや展望をお聞かせください。

松田さん:いまは、アンドユー=私自身という感覚なので、とにかく成長して(させて)いきたいです。そうすることで、会社にも、上司にも、同僚にも恩返しができると思っています。事業としては、「結婚式ってやっぱり素敵だ」ということを再発見していただけるようなサービスを展開していきたいですね。コロナ禍だからこそ、結婚式全体の価値をさらに高めていくことに貢献できるよう、これからも進み続けます!

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